鉄製手摺の錆止め塗装。

建築系の金物職人をしていた頃の話。
スプレーガンを使ってグレーの錆止め塗装をしていた時の苦労した点について。
製品=自社で9mmの手のFB(フラットバー)を加工して作った1つ1.5~2m前後ある手摺を3枚。
そもそも錆止め塗装とは製品製作完了から輸送取り付け化粧仕上げまでに製品が腐食しないようにするもので、
塗装ムラを起こさず薄く何層にも塗料を重ねていく作業(と、教わった。)

マスクをして髪をすっぽりしまえる帽子をかぶり12月の寒い中業務用扇風機を3台も回して工場内全域に塗料が飛ばない用にし塗装開始。
手摺を吊るして裏面から塗料を吹き付けていく。吹き付ける感覚は手を水平に60~80cm感覚で左右に振って行う。
溶接をした接合部分から手摺の足、最後に手を乗せる表側へ。
60㎝程度の幅をスプレーガンで3往復しながら少しずつ塗装を進めるのはとても時間がかかる。
約30分近くかけ1枚の手摺の塗装が1度終わり、2枚、3枚へと塗装を続ける。
3枚目の塗装が終わったら1枚目に戻り層を厚くするために再び塗装作業を始める。
2周したら塗装道具をしまいつつ乾くのを待ち完成。完全に乾いたのち伴線で1つにまとめ保管、
運送業者さんが到着次第フォークリフトでトラックに乗せて出荷していました。

手摺の錆止め塗装作業は物は重い、準備は手間がかかる、あと片付けも大変です。
ですが普段やらない作業の為、刺激のある経験を得る事ができました。
この経験から塗装に興味を持ち、趣味でスプレーアートをやるようになりました。

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